久しぶりの長文なので文章が変かもしれませんが, そこはご了承ください><
背景
大学 3 年になってそろそろインターンに参加しないとまずいなあ (本当は 2 年のうちに参加したかったが某ウイルスのせいでおじゃんになった) という気持ちになっており, 某スプレッドシートや Twitter の FF 内の様子を見て, どのインターンに参加しようか悩んでました.
去年, 長い知り合いである id:SlashNephy さんが参加していたはてなインターンを思い出し, そのブログ記事を見て参加してみたいと思い, 今回のはてなインターンに応募しました.
参加までの流れ
毎年, はてなインターンの応募ではホームページ上で仕掛けを施しており, それを解いた者が応募資格を得る感じです. 今回の方式は, ページ上で Developer Tools を開き, Console で JavaScript の関数を叩くというシンプルなものでしたが, 中々面白い仕組みだなあと思いました.
選考では, 応募時に書いた GitHub などから始まり, そこから面接, 合格か不合格かが決まる感じでした.
面接
面接では, まず人事の方から軽い説明や質問を (何分か忘れましたが) 受けて, そのあと担当者の方 (私の場合は id:cockscomb さん) と面接する感じでした. 自分はインターン初応募で面接すらやったことないのでかなり緊張しましたが, 担当者さんとは技術的な話で盛り上がり, 面接というよりもむしろ技術談話みたいな話となっていて緊張感は終盤ほぼなくなっていました.
Docker の話やらコンテナの話やらしたり, こういうときはこうすればよいよねと話したり, 本当に面接か?みたいな感じでしたが, それだけでも受けた価値があったと感じております.
その翌日には, 合格通知が来ておりましたが, 何故か Gmail のプロモーション欄に入っており, 通知が来なかったため 3 週間ぐらい気づいていませんでした…本当に申し訳ございません…
参加決定後
参加決定後は, 事前交流会や歓迎会などを経て, はてなの貸与 PC や Slack や Discord, Scrapbox といった業務に必要なツールを使って講義や開発を行いました. 1 週目に講義 + 開発パート, 2, 3 週目に実際に配属されたチームでの開発を行いました. チーム開発では, 自分がシステムプラットフォーム部を第一希望に出していましたが, 実際にそこに配属されておりとても嬉しかったです.
事前交流会/歓迎会
事前交流会では, 今回参加するインターン生とはてな CTO などの方々とお酒を交わしながらレクリエーションをしたりお話をしたりして盛り上がりました.
1 日目にも歓迎会があり, そこでは互いの自己紹介などを行って, インターン生やはてなの方々と楽しんでました.
講義パート
講義パートでは, 様々な講義が行われておりました. 流石にすべての講義を列挙するのは自分の文章能力では厳しいので, いくつか印象が強かったものを列挙します.
Kubernetes 講義
Kubernetes (k8s) 講義では, id:masayosu さんが講義を行っていました.
内容としては, Kubernetes がどういう仕組みで動いているか詳しいところまで説明されており, なるほど~と思いましたが, 理解が追いつきませんでした.
これに加えて, 実際に minikube を使って, ローカル環境で Kubernetes を動かし, 変更を取り込むといったことまでやりました. 特に印象的だったのが, ビルド時間の長さでした. 余裕で数分かかってほえ~と声が出ました.
フロントエンド講義
フロントエンド講義では, id:Pasta-K さんがフロントエンドに関して講義を行いました.
内容は現在の JavaScript の書き方や, TypeScript の話, そして JSX (React) の話がありました. 中身がとても濃く, 資料自体もとてもよくて, もし講義パートで薦めたいものはどれですか?と聞かれたらこのフロントエンド講義と答えるぐらい素晴らしいものでした.
AWS 講義
AWS 講義では, AWS の方が実際に講師として講義を行い, 開発パートで使ったサービスを用いて AWS にデプロイをするということを行いました.
自分自身, AWS を使うのは初めてであったことと, Microsoft Azure にて失敗した前科があるので, ちょっぴり不安でしたが最終的にデプロイまでたどり着いて感動しました.
苦労した点として, AWS の IAM の設定や ECRの設定でつまづいてパイプラインが落ちまくった点です. みんなしてパイプラインが通るか祈っていたのが印象的でした.
開発パート
開発パートでは, Kubernetes や gRPC を使ったマークダウンパーサの実装を行いました. 内容としては去年のとほぼ同じで, パーサ実装 -> 独自機能追加 or fetcher 作成のどちらかとなります. 実際に作業ログを Scrapbox 上で取って, 作業を行いました.
自分は両方やりましたが, fetcher 作成に関しては時間と AWS 講義で使ったコードを反映したせいでテストができなく完成までにはいきませんでした.
独自記法に関しては, 当初はカウンタ記法という訪れるごとにカウンタが増えるインターネット老人会が苦しむようなものを実装しようと思いましたが, 思った以上に難しいと思い, UUID 記法というものに変更しました.
以下が UUID 記法の結果です:
実際のコードは https://github.com/KashEight/Hatena-Intern-2021-k8s にあります.
また, 5 日目の講評では自分の書いたコードがけっこう取り上げられていてうれしかったです.
チーム開発
2 週目からは配属されたチーム (システムプラットフォーム部) でメンターとともに開発を行いました. チームメンバーは私と id:heyhoe さんでメンターは id:nabeop さんと id:halfrack さんでした.
やったこと
流石に, 詳しいことは NDA の関係上言えませんが, 作ったものとしては, 社内で利用する踏み台サーバ*1をアプリケーションレベルで可視化し, SLI (Service Level Indicator) として利用できるようなシステムを構築しました. 目的として, 作成前の構成では AWS NLB の CloudWatch Metrics による Healthy Host Count を利用した SLI を利用していましたが, NLB は L4 機器であり分類が難しいこと, 接続しているユーザの挙動を直接見れていないという理由から内部, つまりアプリケーション側の情報を利用した SLI が必要ということとなりました.
今回作成する構成では踏み台サーバの sshd のログが CloudWatch Logs に保存されている状態なので, それを GCP の BigQuery に流して可視化し, SLI として使うという感じです. 最終的には以下のような構成となりました*2:
+------------------------------------------------------------------+ +---------------------------------------------------+ |AWS | |Google Cloud | | | | | | | | | | | | | | +-----------------+ +---------------------+ +---------+ | | +------------------------------+ +--------+ | | | CloudWatch Logs +--->|Kinesis Data Firehose+--->|S3 Bucket+---+-+->|BigQuery Data Transfer Service+---->|BigQuery| | | +-----------------+ +-------+---^---------+ +---------+ | | +------------------------------+ +--------+ | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | +--v---+---+ | | | | |AWS Lambda| | | | | +----------+ | | | | | | | +------------------------------------------------------------------+ +---------------------------------------------------+
これらを構成し, 最終的には一部を IaC 化するまでに至りました.
最後に BigQuery のデータを Google Data Portal を用いて可視化して SLI の形として持っていく感じにしました.
苦労したこと
苦労したこととして, 何を SLI にするかや, AWS, GCP の権限周りの設定, BigQuery の SQL やスキーマの設定, Google Data Portal の扱い方などたくさんあります.
特に, Google Data Portal や BigQuery には大いに悩まされ, 半分ぐらいはこの設定に費やした気がします.
また, SLI にする要素を考えるときにこれらも大きく変化するため本当にこの部分は苦労しました.
その他
上記の講義や開発, チーム開発以外にも, はてなの方々と Among us をしたり, DJ/VJ をしたりして楽しみました.
こういったゲームや音楽をはてなの方々とやったり聞いたりする機会はまずないので, とても有意義なものでした.
まとめ
講義+開発パートでは, 実際に手を動かしたり, 詳しいことを聞いたりした非常にレベルの高いものでありました. また, チーム開発でも, 個人ではまずできないようなことをやらしていただき実際にそれを公開するということは私にとって貴重な経験でした.
自分は初めてインターンを受けた身ですが, はてなを選んで正解だったと思います. このようなレベルの高いインターンを用意できるという点で本当にはてなを選ぶ価値はとても高いと思いました!
追記 (2021/09/03 18:43) CTO 賞をいただきました!はてなの皆さんそしてインターン生もありがとうございました!最高の夏!